優勝した浅見のティーショット(ゴルフドム1931年12月号=日本ゴルフ協会所蔵=より) 兵役のブランクを乗り越えて浅見緑蔵が公式戦3冠を達成
宮本留吉が1アンダー、287という驚異的なスコアで2位に19打差をつけて大会連覇を飾った1930(昭和5)年大会に浅見緑蔵の姿はなかった。その前年も浅見は日本オープンに出場していない。1928(昭和3)年の12月から約2年間、兵役で習志野(千葉県)の近衛騎兵隊に配属されていたのだ。日本オープンと日本プロに勝ち、20歳にして頂点に上り詰めた矢先の兵役だった。...